「今度の週末、新幹線でちょっと遠くへ行こう」——この「ちょっと」は、実際にいくらなのか。恋愛中は気にしないふりをしがちですが、月二回、三回と重なると、ボディブローのように効いてきます。東京発の主要五都市への日帰り・一泊デートの「本当の予算」を、実費ベースで計算しました。
前提:計算に含めるもの
新幹線代、在来線代、食事(昼・夜)、カフェ、観光施設の入場料、お土産、宿泊(一泊の場合)、交通系ICカードのチャージ。含めないのは、当日までの交際相手との電話代と、帰宅後の疲労回復に使った時間だけです。
1. 東京→京都(日帰り)
- 新幹線往復:二万九千円/二人
- 地下鉄・バス:千円/二人
- 昼食(錦市場):三千円/二人
- カフェ(清水寺周辺):千八百円/二人
- 寺社拝観(二ヶ所):千六百円/二人
- 夕食(京都駅周辺):六千円/二人
- 合計:四万三千四百円
日帰りとしては高い。京都は観光地料金が上乗せされる街です。かつ、朝六時台の新幹線と、夜二十一時台の新幹線、両方の始発終電を使わないと、滞在時間が六時間しか取れません。
2. 東京→大阪(一泊)
- 新幹線往復:二万九千円/二人
- ホテル(一泊・梅田):一万八千円/二人
- 地下鉄:千五百円/二人
- 食事(昼・夜・朝):一万三千円/二人
- カフェ・お茶:二千円/二人
- 観光(通天閣など):二千四百円/二人
- 合計:六万五千九百円
京都と違って、大阪はホテルが安い時期がある。楽天トラベルやじゃらんで直前予約すると、梅田のシングル二部屋が合計一万二千円まで落ちることも。この場合、合計は六万円を切ります。
3. 東京→広島(一泊)
- 新幹線往復:四万円/二人
- ホテル(一泊・広島駅周辺):一万五千円/二人
- 路面電車:二千円/二人
- 食事(お好み焼き・牡蠣):一万円/二人
- 宮島往復(フェリー・ロープウェー):六千円/二人
- 原爆ドーム・資料館:四百円/二人
- 合計:七万三千四百円
広島は移動距離の分、新幹線代が跳ねます。かつ、宮島まで足を延ばすなら、ほぼ一泊が前提。日帰りは可能だけれど、到着して三時間で帰り新幹線に乗る生活です。
4. 東京→金沢(一泊)
- 新幹線往復:二万九千円/二人
- ホテル(一泊・駅前):二万円/二人
- バス・徒歩:千円/二人
- 食事(近江町市場含む):一万二千円/二人
- 21世紀美術館・兼六園:千八百円/二人
- お土産:三千円/二人
- 合計:六万六千八百円
金沢は街が小さく、タクシーをほとんど使わないので、交通の追加支出が少ない。予算の見通しが立てやすい街です。
5. 東京→仙台(日帰り)
- 新幹線往復:二万三千円/二人
- 市営地下鉄:千円/二人
- 昼食(牛タン):四千円/二人
- スイーツ(ずんだ餅・シェイク):千二百円/二人
- 松島往復(一駅):四百円/二人(仙石線)
- 松島海岸散策+遊覧船:二千八百円/二人
- 夕食(仙台駅):五千円/二人
- 合計:三万七千四百円
仙台は東京から新幹線で一時間半、コスパが高い。日帰りで十分楽しめて、かつ高速バスを使えば往復が一万円台に落ちます。予算重視の三回目デートとしては、実は金沢より優秀かもしれません。
見えにくい支出
上の計算に含めなかった、でも実際は発生する費用も書いておきます。
- 新幹線車内のコーヒーとおつまみ:一回往復で平均千五百円
- 駅弁:片道でも買う場合、二人で三千円
- 予定外のタクシー:二人で千〜二千円
- お土産が増える:家族や職場用に、予算を超えがち
これらを足すと、どの都市でも予算は五千〜八千円上振れします。
コストを下げる三つの方法
- EX予約の早特:二十一日前までの予約で、東京-大阪が一人四千円近く安くなる。二人で八千円の差は大きい。
- 高速バス:仙台、名古屋、大阪、広島は、夜行バスの選択肢あり。新幹線の三〜四割の料金。ただし、初期デートでは疲労リスクが高い。
- ピーチ・ジェットスター:大阪、福岡、札幌、那覇は、飛行機のほうが安い日がある。早朝便で二人往復一万円台も。
月に何回行けるか
平均単価五万〜七万円の都市間デートを、月何回できるか。手取り月二十五万円の単身者なら、月一回が健全な上限です。これ以上になると、恋愛支出が生活費を圧迫し始める。
距離と頻度の設計
毎月違う都市に行くより、一つの街を三回目まで一緒に深めるほうが、費用対効果は高い。初回は観光、二回目は街歩き、三回目は「また行きたい店」で乾杯。この順番のほうが、予算的にも精神的にも長く続きます。
次の旅の前に、予算表を二人で一度作ってみてください。数字を隠さないことが、旅の質を一段上げてくれます。